前回のブログの続きになりますが、J君は管轄区のPublic School(歩いて10分ぐらいのところにあります)に、オンタリオ州統一テストを受けるため、3日間だけの通学しました。J君は、初めての学校生活を楽しんだ様子でした。
統一テストの初日の朝、J君は嫌がりはしませんでしたが、かなり緊張している様子。私は、テストを受けることそのものは大丈夫だと思っていましたが、午前の部を終えた後に「『もう(テストを受けに)行かない』というかもしれないな。そうなったら、準備をしてくださった校長先生に何て言おうかな。」と考えたりしながら、学校に向かいました。
学校に到着したら、事前に指示があったように、事務局に行きました。事務局の部屋に入りましたらすぐに、(こちらが挨拶をする前に)事務局の方々が皆さんJ君の名前を呼んで「Welcome!」と、にこやかに迎えてくださいました。こんな暖かい歓迎を受けるとは思っていなかったので、私は(おそらくJ君も)少し驚き、一瞬、返答に困ってしまったくらいです。
そして、J君が参加するクラスの教室に案内されたのですが、今思えば、事務局から教室まで廊下を歩いていた時間(1分もないですが)が、J君の緊張のピークだったと思います。教室につくと、担任のM先生が出迎えてくれました。この時も、(私達がご挨拶をする前に)J君の名前を呼んでくださり、「クラスのみんなには、今日から3日間J君が来ることを伝えていますよ。」と優しくJ君に話してくださいました。その時に、緊張の糸が緩んだようで、J君の眼から涙がホロリホロリと流れました。
ちなみに、J君が泣く理由は5つあると、私は思っています。
1.自分が悪いとわかった時、2.思い通りに行かなくて悔しい時、3.(映画など見て)感情移入した時、4.緊張の糸が緩んで安心した時、5.(ストレス?でしょうか)気分が不安定な時
1と2の時は、他の人に見られないように、隠れて声を殺して一人で泣きます。4の時は、そっと涙を落とすように、声を出さずに泣きます。5の時は、涙を流しながら言葉で何か(たいていは、なんでこんなことで泣くんだろうというような理由を)主張します。
今回は、涙をこぼした後は全く平気で、後からクラスに入ってきた生徒一人一人と握手を交わし、私のことを振り返りもせずに、教室の中へと入って行きました。
午前の部終了時に(自宅で昼食をとるために)迎えに行きましたところ、J君は満面の笑顔。今朝の不安の様子は、もうどこにもなく、自宅で昼食後、また午後の部に参加しました。お友達ができたこと、休み時間に一緒に鬼ごっこをしたこと、文房具をお友達が貸してくれたことなど、いろいろ体験でき、楽しく3日間を過ごすことができたようです。
最終日、全てのスケジュールを終えて、校長先生、担任の先生、事務局の方にお礼のあいさつをて、学校を後にしました。登校を促すようなことを言われるかな?と少し思っていたのですが、皆さん「じゃあね。よい週末を。」と言って、見送ってくださいました。
帰り道に「また学校に行きたい?」って聞きましたところ、J君少し考えて、答えは「Maybe」。彼なりにいろいろ思うところがあるんなと思い、「学校体験できてよかったね」と私が言うと、ものすごく嬉しそうに「うん!」と答えてくれました。このJ君の答えで、なんだかとても嬉しくなり、体験させてよかったなと思いました。私は、ある種の構えというのでしょうか、「(ホームスクールをしていることに対して)何言われても、胸張って答えないと!」みたいな気持ちを持って、学校に向かったのですが、全く必要がありませんでした。そして、先生や職員の方々が、疑問を持たず、特別扱いもせず、ホームエジュケーション生に対応してくださったことに驚きました。今回、この機会と環境を提供してくださった学校に感謝しています。親子共に、よい体験ができた3日間でした。